キジ

職場にはキジが生息している。桃太郎の家来になる、あのキジである。しばしばケンケン鳴いている。たまにうるさいくらいケンケンケンケン鳴いている。

職場の敷地内をてってってってっと小走りに移動するのを何度か目撃したことがあるのだが、それは決まって雄なのだ。雌の姿を見たことがない。

ここしばらく見かけなかったのだが、久々に小走りに移動する彼を見た。暑いのに元気なことだ思いながら目で追う。彼の移動した先、低木のかげに一羽の鳥。たいそう地味な色合いなのでキジの雌であろう。初めてメスの姿を見た。今までいなかったのか。それとも、いたのだけれど、その地味な色合いで見つけ難かっただけなのか。また、見かけることができればいいのだけれど。